時代を視る

2022年6月ニュースレター 時代を視る NO338

2022年6月10日

win win代表 赤松良子

北欧のスウェーデンとフィンランドの両国が北大西洋条約機構(NATO)に加盟した。スウェーデンは200年以上続いた中立国の地位を離れたのは、残念な気がするが、プーチン・ロシアのウクライナ侵攻をそばで見ては、身の危険を感じるのも自然な、成り行きであろう。ウクライナの西欧志向を防ごうとしたロシアの思惑は逆効果なったわけである。

その関連記事を新聞で見ていたら、スウェーデンもフィンランドも首相が女性なので、さすがに北欧だと感じた。その矢先、フランスに女性の首相が誕生した(エリザベート・ボルヌ)。これは1992年のクレッソン以来30年ぶりだというから、政治の世界での女性の地位では、フランスは後れをとっていたと言えるが、直近のパリテ法で、それは取り戻せるようである。隣国、ドイツで長年トップの座にあったメルケルおばさんが去って、寂しくなっていたのでフランスの女性首相就任はとても喜ばしい。

一国の女性の地位の評価のポイントの一つが、首相(または大統領)の座に女性が何年就いていたかという点である。日本はその点、ゼロだから、お話にならない。近い将来、女性首相が出る可能性は?

 

戦後、女性が首相になるかと思うことができたのは一度あった。1989年だったか、日本社会党が総選挙で第一党になり、党委員長の土井たか子が、それっという話になった。ところが、党自身が女性の首相実現を望まなかったのか、彼女を衆院議長にまつりあげ、首相には村山富市という形になった。

衆院議長にしても、日本初で、大したものではあるが、行政の長である首相の方が、はるかに権限が大きく、女性初であって欲しかった。それ以来、大きな政党のトップを女性が占めたことがないから、首相になる可能性がない。あっと、立憲民主党のトップになったことがあったが、政権に手は届かない時であったと記憶する。現在、女性の党首が存在するが、残念ながら、政権には手の届かない小政党である。

長期にわたって政権を独占している政党では、おじさん達がどっかり重要ポストに座っていて、女性の出る幕がない。20-20-30などというかけ声は、全くかけ声倒れになってしまった(2020年にはあらゆる意思決定の場に女性を30%に、という意味)。2025-35という続きがあったことなど、思い出すのもシャクのタネと言いたい。

これでは健康に良くない。発想を変えましょう。日本女性は世界一の長寿、字の読めない人はいません、我慢強くて働き者、背は低いが、ぎょっとするようなデブはいません。

衆議員女性比率10%。これは選ぶのは有権者(半分は女性)なのだから、誰に文句を言ったら良いのか迷っていたら、ナント閣僚の数まで女性10%(20人中2人)。ヤレヤレ、この文句のあて先は、分かりましたよね!

今日はこれにて・・・。