時代を視る

2021年4月ニュースレター 時代を視る NO324

2021年8月20日

win win代表 赤松良子

近頃、怖い病いが流行っているせいで、TVには、○○型ウィルスだのゲノムだのと、耳慣れない言葉が出てくる。おまけにATMの手数料の値上げだの、挙句の果てに、有名脚本家の訃報である。

橋田壽賀子氏が逝かれた。もっとも享年95歳というから長寿で、大きな仕事を残されたのだから、立派なものだが、でも淋しさは現存する。個人的におつきあいがあったわけではないが、「渡る世間は鬼ばかり」だの「おしん」だのの作品が洛陽の紙価を高めたことは、よく記憶にとどまっている。苦労している女子が、「まるでおしんのようだ」などと言ってこぼしたりしたのだった。

心からご冥福をお祈りする。

総理大臣も、コロナ禍が収束せず、悪戦苦闘の様子だが、「おしん」のように可愛くうつらないのが気の毒である。

海外ニュースで、心の痛いのが、ミャンマーの騒ぎである。もう覚えている人は少なくなっている時代だが、太平洋戦争(1945年に終わる)中に、日本軍が占領をして(それ以前は英国領だった)いたビルマ(首都は、当時はラングーンと呼んでいた)での、現在の軍の行動である。日本はどうしたらよいのだろうか。

昔、あんなに迷惑をかけたのだから、何とか助けてあげなければと思うが、どこをどうしたらよいのかが良く分からない・・。

在日のミャンマー人の方が、日本を頼りにしていると発言しておられるとの報道を読み、戦後の日本は、きちんと貢献をしてきたことを

感じ、ホッとする思いがする。民衆を弾圧する勢力をではなく、民衆そのものを幸せにする助けになるように日本政府も国民も力を出したいもである。

でも、暗いニュースばかりではない。とても良いニュースもあった。競泳界での朗報である。白血病で苦しみ、一時は引退かと思われた池江璃花子選手が病気を克服、2年余りの悪戦苦闘ののち、「ただいまー」とプールへ戻ってきたのだ。水をくぐるその姿の力強さと美しさ、実に感動的である。そして彼女が勝利の後の記者会見で発した言葉、「努力すれば必ず報われる」。ズシンと胸に響いた。

私には彼女のように失意の底から復活したというような経験はないのだが、それでもあの言葉は良かった。多分、若い彼女(20歳)を支えてあげている方達が周囲に居られるのであろう。ぜひ、彼女を立派にオリンピックの檜舞台で活躍できるようにしてあげて下さい。

不幸にめげず、失意のどん底から立ち直って、自分の努力で栄光を勝ち取る姿というのは、私たちの宝なのですから・・・。